2010年08月

2010年08月31日

『海の底』を読了!!

有川浩氏の『海の底』を読み終えた。

『海の底』 有川浩・著 『海の底』 有川浩・著

書き込みをしている時間はなくなってしまったので、今日はこれだけ。
あとは『空の中』だけになった。



#情報科教員MTの読書記録・・・・2010-08-30から2010-08-31
                      2日で1回読み終えた。




2010年08月29日

『塩の街』を読了!!

最近、どっぷりはまっている有川浩作品。
その有川浩氏の『塩の街』を読み終えた。
自衛隊三部作の最初の作品で、有川浩氏のデビュー作である。

『塩の街』 有川浩・著 『塩の街』 有川浩・著

宇宙から飛来した隕石(主成分が塩化ナトリウム)を見た人が、塩になってしまうという有り得ない設定(ものがたりでは、この現象を『塩害』という)なのだが、SFなので特に違和感はない。

ギリシャ神話に登場するメドゥーサのようなことをイメージすればいい。
メドゥーサを見てしまった人は石になってしまったが、それが怪物ではなく隕石というだけであって、すんなりはなしに入っていける。

高校生の小笠原真奈(おがさわらまな)と秋庭高範(あきばたかのり)のものがたり。
塩害でひとりになってしまった真奈を、全くの他人である秋庭が保護しているのだが、この秋庭はよくわからない男である。
実は、はなしが進むに連れ、自衛隊の二尉であることが分かってくる。
真奈と秋庭、10年違う年齢を超えたラブストーリーでもあり、塩害に立ち向かうこの自衛隊員のものがたりでもある。

いくつかの章毎に、別のものがたりになっているがひとつひとつが関連して長編小説を作っている。

このひとつひとつが切ないものがたりの連続で、最後まで一気に楽しめた。

特に好きなところは以下のはなし。

Scene1の遼一(りょういち)がリュックの中に海月(みつき)の円柱を入れて群馬から海を目指し、そこで自らも円柱に化して消滅していくはなし。
海で海月と遼一がふたたび一緒になれたところで、それを見送る真奈と秋庭のシーン。

『塩の街、その後』の『世界が変わる前と後』の関口由美(せきぐちゆみ)士長、野坂正(のさかただし)三曹の出会いのはなし。
関口由美士長は後の野坂由美三曹。
『塩の街』では、成り行き上、自衛隊の官舎で暮らすことになった真奈を見守ってくれた女性だ。
コーヒーをわざと間違えて野坂正三曹が関口由美士長に近づいていくところが微笑ましい。

『塩の街、その後』の『旅の始まり』で、家出人の中学生ヒッチハイカー、高橋ノブオのはなしが挟まれている。

そして、全体の小説としての最後の部分『旅の終わり』で真奈が秋庭の父と会うシーン、更に成長したノブオが書いた『僕の見た塩害』というルポをふたりが見るシーン。

世界が変わる瞬間まで、人々は恋をしていた。
その中の恋のひとつが世界を救った。
そのことをこれから僕は書こうと思う

という3行から始まるもので、この3行は何の変哲もない、飾り気もない文章だが、この3行に込められた思いが、ここまで読んできた読者には迫るものがあるのだ。

真奈のおなかには二人の子がいて、母となることが決まった真奈がノブオのルポを読むシーンがあって、これで全体としてのはなしがグッと締まってくる何とも素敵なラストであった。

『塩の街』も素敵なのだが、『塩の街、その後』で、『塩の街』全体が最高に引き立てられていると私は感じた。
『塩の街、その後』は番外編という設定だが、このふたつの作品をあわせた『ひとつ』で完成されたひとつの作品なのだと、私は思っている。


#情報科教員MTの読書記録・・・・2010-08-27から2010-08-29
                       3日で1回読み終えた。


2010年08月27日

『博士の愛した数式』を読了!!

小川洋子氏の『博士の愛した数式』を読み終えた。

『博士の愛した数式』 小川洋子・著 『博士の愛した数式』 小川洋子・著

『博士の愛した数式』 小川洋子・著

一時期、非常に話題になった『博士の愛した数式』。
随分、時期を逸した感じがあるが、やっとチャンスが巡ってきて読み終えることができた。
映画の方はテレビで放映されたものを、既に観ている。
両者を比較してみると、大人になったルートが数学教師として生徒たちに博士のことを語るシーンが映画版の方にはあったが、これは映画版独自の脚色だったのだなということが原作を読んで分かった。

勿論、原作が大変素晴らしいのだが、映画版のこの脚色も素晴らしいと思った。



#情報科教員MTの読書記録・・・・2010-08-24から2010-08-26
                      3日で1回読み終えた。



2010年08月26日

Livedoor Blogの管理画面見やすく

昨日、ブログ投稿していて気がついたことだが、Livedoor Blogの管理画面が見やすくなっている。

http://blog.blogpark.jp/archives/2934952.html

従来の新管理画面はアイコンの意味が分かりにくく、とりあえず覚えるしかなかった。
今回の新管理画面(つまり、従来の新管理画面での新しいアイコンになったもの)は、アイコンが大きくなったことと、アイコンの説明が日本語で書かれているので非常にわかりやすいのだ。

アイコンというものは、基本的には絵だけで機能を表現しているのでパッと見ただけではその機能が分からないものがある。
今回のアイコン変更は文字情報も書いているので、非常に見やすい。

今回のような変更は大歓迎である。



2010年08月25日

武州ガスでクレジット決済

私は埼玉県民なので都市ガスは東京ガスではなく武州ガスという会社になっている。

東京ガスでは随分前からクレジットカードで決済が可能になっているが、武州ガスはそれがなされていなかった。
今朝、新聞を取りに玄関にいったところ、新聞受けには朝刊と共に武州ガスの口座振替領収書兼検針結果のお知らせが入っていた。

何気なく『ご案内』という部分を読んでみると、武州ガスでもクレジットカード決済の申し込みを開始したというお知らせが書かれていた。

「武州ガスもやっとクレジットカード決済を始めたのか」などとつぶやきながら、朝はそれで済ませた。

今、この記事を書いているので、書き終わったら武州ガスのサイトに行って申し込みをしようと思う。





2010年08月24日

MOS2007(EXCEL)の合格証書到着!!

今日から仕事開始であったが、仕事から帰って自宅に戻ったところで、7月25日に受験したMOS2007(EXCEL)の合格証書が到着していたことを知った。

年齢がいくつになっても資格試験に合格することは嬉しいものである。
マイクロソフト社がExcel2007に関して問題なく使用できると認定したものなので、自分への自信にも繋がった。

公認テキストを使って8割から9割程度の正解率が常に取れるようになるまで練習すればよいので、受験を試みてみるのもよいと思う。

#情報科教員MTのつぶやき・・・
 情報科という教科ではツールの使い方だけを
 勉強するわけではないけれど・・・・。



2010年08月23日

『火車』を読了!!

宮部みゆき氏の『火車』を読み終えた。

『火車』 宮部みゆき・著 『火車』 宮部みゆき・著

極めて有名な作品だから、あらすじは既に知っていた。
新聞の書評欄か、その他の欄かは手元にそれが残っていないので不明だが、かつて『火車』を紹介している記事を読んだことがあり、その内容を知ったのである。

新聞の記事にしては珍しく、詳しくあらすじを紹介し、その作品を絶賛していた記憶だけが、私に残っている。

したがって、だいたい話の内容は知っているのだが、それでも、読んでいてどんどん状況が緊迫してきてぐいぐい引き込まれてしまう。

休職中の刑事、本間俊介(ほんましゅんすけ)。
本間俊介の妻のいとこの子、栗坂和也(くりさかかずや)。
失踪したその婚約者、関根彰子(せきねしょうこ)。
関根彰子はクレジットカードで自己破産に追い込まれたひと。
栗坂和也の勧めでクレジットカードを作るというはなしから、栗坂和也は関根彰子がクレジットカードを作れないということを知る。
それを端にして関根彰子の失踪。

相談に乗った本間俊介が、私的に関根彰子を追っていくが、その過程で出てくる新城喬子(しんじょうきょうこ)。

関根彰子とともに、新城喬子も追っていくことになる。

結末は知っているので、とりあえず省略。


−−−−−


2009年まで『新潮文庫の100冊』に紹介されていたけれども、今年は『レベル7』になってしまった。
『新潮文庫の100冊』を参考に読み進めている私としては、『レベル7』にも手を付けなければならないなどと思っているところである。




#情報科教員MTの読書記録・・・・2010-08-22から2010-08-23
                     2日で1回読み終えた。


2010年08月22日

『スローモーション』を読了!!

佐藤多佳子氏の『スローモーション』を読み終えた。

『スローモーション』 佐藤多佳子・著 『スローモーション』 佐藤多佳子・著

デビュー作品の『サマータイム』に次ぐ、初期の作品だという。

佐藤多佳子氏の作品は『黄色い目の魚』、『一瞬の風になれ』、『ごきげんな裏階段』、『サマータイム』、『しゃべれどもしゃべれども』などを読んできたが、今度の『スローモーション』は何だか異質な感じがする。

タイトルの『スローモーション』の意味は3分の2くらい(123ページまで)読み終わらないと出てこない。
主人公、柿本千佐(かきもとちさ)のクラスメートである及川周子(おいかわしゅうこ)が何故スローモーションで動いているのか、ここまで読まないと出てこないのだ。
周子にまつわる『うわさ』も真実であることがここで明らかにされる。

柿本千佐を取り巻く家庭環境も微妙である。

父の柿本はかなり厳格な小学校教師、母・ミツコ(45歳)は専業主婦であり、バツイチで10歳年上の父と結婚した人。
兄の一平(いっぺい)は22歳だが、大学に行っているわけでもないし仕事にも就いていない。
そとには出るので引きこもりというわけではない。
もともとフリョウをしていたが、バイクで大きな事故に遭い左足が不自由になって以来、まともな生活はしていない人だ。
千佐からは『ニイちゃん』と呼ばれている。
ニイちゃんは父親と全く仲が悪い、犬猿の仲という状態である。
実はニイちゃんは最初の妻・キシダ(こちらも再婚して今は岸田姓を名乗っている)の子だ。
キシダが父の元を離れざるを得なかったような父が許せないのだろう。

ニイちゃんを引き取ろうとするキシダ。
周子の家から出て行ってからの、ニイちゃんとキシダの話し合いは書かれていない。

単なるおっとりの生徒ではない及川周子。
及川周子とニイちゃんのつながりと、その別れ。
伯父さんの家に引き取られるしかなかったのだろう。

キシダとの縁も切って、真の意味でのニイちゃんの独立。

短い間ではあったものの、及川周子との暮らしを通して、周子から『まっとうに生きていくための勇気』を貰ったのだろう。
最後の方に書かれている周子主導でニイちゃんのリハビリをしているシーンは泣けるシーンだ。

周子がいっていた

「クラブでもてない、ホストもやれない、ヒモもできない。皿洗いはしんどい」

ということばと

「オジサンに追われても、逃げられない」

というニイちゃんのことばには泣ける。

足を治して出直すことを決意したニイちゃんに乾杯である。

ニイちゃんの再出発という意味では、ハッピーエンドでジーンと来る結末なのだろうけれど、読後感としてはいまひとつしっくり来ていない。




#情報科教員MTの読書記録・・・・2010-08-21から2010-08-21
                      1日で1回読み終えた。



2010年08月21日

『What a day・・・』を購入!!

葉加瀬太郎さんの『What a day・・・』を購入した。

『What a day ・・・』 葉加瀬太郎 『What a day ・・・』 葉加瀬太郎

『情熱大陸』やビールのCMで有名な人だという程度には知っていたが、CDは一枚も持っていなかった。
勿論、曲のイメージは何となく頭に残っているので、好感を持っているひとの一人だった。

一昨日、息子との話の中で話題に上った葉加瀬太郎。

昨日、ブックオフに立ち寄ったときに、本の他にCDコーナーにも行ってみた。
そこにあったのが、『What a day ・・・』。
いい感じの曲を数多く公開している葉加瀬さんのCDのひとつ。
今回はユーズド製品で恐縮だが、目に入った1枚を購入することにした。

家に戻って聴いてみると、ヴァイオリンなのに甲高い音が気にならずまろやかな感じがしてすっかり虜になってしまった。

私は気に入ると結構こだわって集め出すので、今度は新しいものをどんどん購入することになると思う。


will_pwr at 23:59|PermalinkCDなど 

2010年08月20日

『しゃべれどもしゃべれども』を読了!!

佐藤多佳子氏の『しゃべれどもしゃべれども』を読み終えた。

『しゃべれどもしゃべれども』 佐藤多佳子・著(文庫版) 『しゃべれどもしゃべれども』 佐藤多佳子・著(文庫版)



『しゃべれどもしゃべれども』 佐藤多佳子・著(DVD版) 『しゃべれどもしゃべれども』 佐藤多佳子・著(DVD版)

2007年5月26日に劇場公開され話題を呼んだ映画『しゃべれどもしゃべれども』が、今年の正月にテレビで放映されたのだが、それを録画しておいたものを2日前に観た。
その流れで、原作の小説の方の『しゃべれどもしゃべれども』を読んでみた。

主人公は噺家・今昔亭三つ葉(本名・外山達也(とやまたつや))。

脇を固めるのは、どことなくことばがぎこちない十河五月(とかわさつき)、大阪から東京に転校してクラスで浮いてしまっている村林優(むらばやしまさる)、元プロ野球選手でその解説が何ともうまくいっていないプロ野球解説者の湯河原太一(ゆがわらたいち)、そして三つ葉のいとこでテニスコーチの綾丸良(あやまるりょう)の四人である。
この四人はしゃべりに何となく自信かなく、縁あって三つ葉のところで落語を習いながらお話の仕方を学ぼうと集まってきたものたちである。

三つ葉と十河五月の『恋ものがたり』あり、一門会での三つ葉の噺の成功あり、村林優と十河五月の『まんじゅうこわい東西対決』あり。

湯河原はビールのCMに出演していい方向に動いているようだし、村林はクラスの問題から解放されそうだし、綾丸もコーチの道に復帰できたようだし、エンディングはいい感じである。

何より、「十河か?」、「外山?」という合い言葉がしっくり来ているような二人が残っていることが最高である。

実に読後感は爽やかで、私の中には嬉しい感じが満ちあふれている。

−−−−−

原作の小説ではいい味を出していた綾丸良が映画版ではカットれていたことと、十河五月の勤め先が実家のクリーニング店になっていること、一門会で三つ葉が噺す演目が『茶の湯』から『火焔太鼓』に変わっていたこと、そしてラストシーンが三つ葉の家から水上バスになっていたことなどが原作と映画版との大きな違いというところだった思う。



#情報科教員MTの読書記録・・・・2010-08-19から2010-08-20
                     2日で1回読み終えた。


will_pwr at 22:48|Permalink

2010年08月17日

ホームベーカリーを購入!!

Panasonicのホームベーカリー(SD-BMS101-SW)を購入した。




実は昨日、アマゾンにて注文したものだが、翌日である本日到着した。
9月には新製品がでるらしいので、自分としてはいいタイミングだと思っている。

アマゾンプライムには加入していないにも拘わらず、翌日到着に驚いた。
早速、妻が1斤の食パンを作ってみた。


ホームベーカリー・その1 ホームベーカリー・その1













ホームベーカリー・その2 ホームベーカリー・その2













熱々ほかほかで大変おいしい食パンを楽しむことができた。



2010年08月16日

『シアター!』を読了!!

有川浩氏の『シアター!』を読み終えた。
私にとっては有川浩作品の4作目である。

『シアター!』 有川浩・著 『シアター!』 有川浩・著

春川巧(はるかわたくみ)は小さな劇団の主宰、しかし負債300万円を抱えて、自分の劇団『シアターフラッグ』を解散しなければならない危機に陥ってしまった。
その兄、春川司(はるかわつかさ)は建築会社の営業マン。
弟のビンチに300万円の負債を肩代わりすることになるが、条件を突きつける。
その条件とは『2年間で負債を返せなければ劇団は解散』というものだ。

もともと、弟を演劇の世界から離してまっとうな会社勤めでもさせようという考えで付けた条件だが、巧も劇団員も条件を飲んで再出発するところからはなしが始まる。

子役から声優になって、今ではバリバリの売れっ子声優として活躍している羽田千歳(はねだちとせ)という女性が劇団に加入。
声優の仕事は映像に声を重ねることがメインで、そのときにアクションをとることは少ない仕事だという。
つまり、セリフをいいながら演技する俳優とは相反する仕事らしい。
あることが切っ掛けで、そんな羽田千歳がメンバーになるのだが、このときの入団試験で何人ものいろいろな年齢性別のひとが発する「こんにちは」というあいさつをいい分けるシーンがあって、このシーンが圧巻である。

この羽田千歳に巧が燃えて、羽田千歳を主役とした脚本を書く。

以前からの劇団員のうち『シアターフラッグ』に残った、主演女優の早瀬牧子(はやせまきこ)、牧子を尊敬し慕っている石丸翼(いしまるつばさ)、二枚目担当の小宮山了太(こみやまりょうた)、よく失敗をする『うっかりスズべえ』こと清水スズ(しみずすず)、大野ゆかり(おおのゆかり)、俳優でWeb担当の茅原尚比古(かやはらなおひこ)、丸々太っているけれども悲観主義者の泰泉寺太志(じんぜんじふとし)、熱血担当の黒川勝人(くろかわかつひと)などのメンバーが再生を目指して頑張るわけである。

司も金銭的な管理、経営に手腕を発揮し、ハプニングがあったものの初舞台を成功させるまでが語られている。
千秋楽は同じ会場内の別の飲食店から出た火災によってできなくなってしまったが、今後が楽しみな状態ではなしは終わっている。
このようなエンディングは読者を爽やかにし、そして頑張ろうとやる気を起こさせてくれるだろう。


#情報科教員MTの読書記録・・・・2010-08-16から2010-08-16
                     1日で1回、一気に読み終え
                     た。



2010年08月15日

『阪急電車』を読了!!

有川浩氏の『阪急電車』を読み終えた。
私にとっては有川浩作品の3作目である。

『阪急電車』 有川浩・著 『阪急電車』 有川浩・著

阪急電車は宝塚駅から大阪の梅田駅へ向かう宝塚線と西宮北口駅に向かう今津線に分かれているという。
『阪急電車』は、たった8駅しかない今津線を舞台にし、その今津線を往復する間の出来事を何人かの乗客に焦点を当てて語られたものがたりである。

図書館でいつも会う女性と『阪急電車』の中で隣り合わせになり、出会いが始まっていく征志(まさし)と女性。

−−−−−

5年越しで結婚まで後一歩だったが、マリッジブルーに悩まされているうちに彼氏を寝取られてしまった女性(翔子)。
極めて美人な女性との設定。
彼女はそのふたりの結婚式に無理矢理呼んでもらい、タブーを破って白い見事なドレスで登場し『仇討ち』を果たした後に『阪急電車』に乗り合わせたひと。

−−−−−

その彼女を花嫁さんと間違えた少女とその祖母である老婦人(時江という老婦人)の関わり。
わけありの女性であることを知っている祖母は自分の孫の発言にどきりとするが、逆瀬川駅と小林駅という二駅の区間の中でさりげなく、それでもしっかりとはなしを聴き、最後に「気が済んだところでできれば会社をおやめなさい」とアドバイスをする時江。
最後に「もしよかったら、小林で一度降りて休んでいくといいわ。あなた顔色が悪いし、あそこはいい駅だから」と付け加えて。

−−−−−
 
そこにいあわさせたミサと克也のカップル。
克也は少々ドメスティックバイオレンス系、何かといってはミサや回りの物にあたる。
白いドレスの祥子に端を発して、ミサがいった常識とか非常識などの話でぶち切れてしまい、電車内で大暴れしてしまう。
次の仁川という駅で降りてしまったミサを追うように降りてきた時江と孫。
既に克也は駅を出てしまっているので、ホームにはミサと時江たちしか居らず、こごで時江はミサに「くだらない男ね」、「やめておけば? 苦労するわよ」と言い捨てて立ち去る。
時江のことばで目が覚めて、別れる決意をするミサ。

−−−−−

途中、折り返しを挟んではなしが続く。

−−−−−

そのミサが、別の『阪急電車』の中で遭遇した『騒々しいおばさんたち』。
よくあるイス取り合戦の一幕。
空いている席に綺麗な女性が座ろうと思ったところで、カバンを滑り込ませるおばさんのひとり。
実はこの女性こそ、『討ち入り』をして、しばらく小林駅で英気を養っていたあの翔子である。
ミサが抗議をしようとするところを、手で軽く制止して颯爽と立ち去った女性だ(==さらっと読み返して追記== 折り返し以降は半年経っているようだ。文面からミサは気づいているのか不明だがここでミサと翔子は再会しているということになる)。
仲間の女性に「イトーさん、ここ空いているわよ」と呼ばれて、困惑するイトーさん(伊藤康江)。
仲間の手前もあって「ありがとう」といって座るものの、その横に座っていたミサに「おばさんって、サイテー」といわれてしまう。
胃が痛くなってしまった振りをして次の門戸厄神駅で降りる伊藤さん。
付き添う形で降りるミサ。
ここでもまた、行きずりの出会いがあった。

−−−−−

半年後、仕事もデザイン関係の営業に変更し、小林駅に引っ越してきた翔子がいた。
小学2年生くらいの子がいじめられていたのを見守る翔子。
泣いているその子にハンカチを手渡すのだが、その子も『ショウコ』だった。

小林駅でのミサとの再会。
翔子の『討ち入り』後の『阪急電車』の中で一度、すれ違っているのだが、半年振りの再会になるわけだ(最初の出会いに関してミサが翔子のことを覚えているのかは私には分からない)。
お茶する二人。
『騒々しいおばさんたち』をダシにして、さぞかし盛り上がったことだろう。

−−−−−

ラストは時江と孫娘と、征志と図書館の女性、との再会。
そして『騒々しいおばさんたち』との再会のおまけ付き。
ペットの犬をケージに入れて連れていたことに難癖を付ける『騒々しいおばさんたち』。
受けて立つ時江。
加勢する征志と図書館の女性。

−−−−−

この間に半年は経っているので、征志と図書館の女性との恋は続いているということになる。
めでたし、めでたしという感じである。
最後の最後で図書館の女性が『ユキ』という名前であることが、読者には明かされる。
高知の『桂月』という日本酒で盛り上がる征志とユキ。
ゴールまで行きそうな雰囲気。
小林(小林駅)に住まいを探そうというところではなしが終わっている。
こんなところも何だかこころに迫るものがあった。

はなしの冒頭に出ていた、中州に造られた『生』という字のオブジェも半年という年の流れの中で、嵐に見舞われてなくなってしまったことも時を感じさせる『よいツール』ににっている。
きっと映画では、この辺のことを上手く利用するのだろう。

このほかに『美帆(権田原美帆)』と軍オタの『小坂圭一』、女子高生の『えっちゃん(悦子)』と『ちょっとおバカな社会人の彼氏』の組み合わせがはなしに色を添えている。


−−−−−


2011年に映画化され公開されるそうなので、何とも楽しみである。
文庫に着いてきた帯には『主演・中谷美紀』と書かれているが、その他のキャスティングはどうなっているのだろう。
祖母の時江役は八千草薫さんなどはどうだろうか。
私としては何だかぴったり、しっくり来るキャスティングなのだが・・・。
押し出すイメージがないけれども、存在感たっぷりのところがびったりと思うのである。
この投稿を書いてから、公式サイトが既にできているのか(キャスティングが全て発表されているのか)見てみたいと思う。


#情報科教員MTの読書記録・・・・2010-08-15から2010-08-15
                     1日で1回読み終えた。



2010年08月14日

父の墓参り

世間ではお盆の帰郷渋滞真っ盛りの中、父の墓参りに近所の霊園に行ってきた。

父の墓がある霊園は近所であるので、比較的頻繁に墓参りには行っているのだが、ここのところ少し期間があいてしまった。
3ヶ月くらいかと思う。

いつもは小さな草を少々取る程度なのだが、今回は比較的背の高い『猫じゃらし』のような雑草が数本根付いていた。

妻と息子と3人で「随分背が高い雑草が生えてしまったね」などといいながら、それを抜き、墓石などを布で綺麗に拭き直し、花などを飾り、水やお酒を供える。
随分綺麗になったことを確認して、線香を焚き、お参りを済ます。

最近、母は腰の具合が悪くなってきていて、そのため自宅で待機という状態である。
母の分までお参りを済まして終了。

流石に各所で多くの方が自分たちの先祖の墓参りに来ていた。


will_pwr at 20:10|Permalinkコミュニケーション 

2010年08月13日

『蒼路の旅人』を読了!!

上橋菜穂子氏の『蒼路の旅人』を読み終えた。

『蒼路の旅人』 上橋菜穂子・著 『蒼路の旅人』 上橋菜穂子・著

守り人シリーズの7冊目(タイトルとしては6つ目)の作品で、外伝にあたる旅人シリーズとしては2冊目である。

一つ目は『虚空の旅人』でサンガル王国の王位継承式に参列するためにチャグムがサンガル王国を訪れたときのものがたりだったが、今回はもっと強大なタルシュ帝国が相手である。

切っ掛けは同盟国のサンガル王国から届いた援軍を求める手紙なのだが、チャグムを始め何人かはそれを罠だと見破り、加勢しないことが最善の策だと主張したのだが、国王がそれを聞かない。
実子の皇太子であるチャグムをあまりよしとしていない国王は、チャグムが身を賭して国王に前言撤回を迫ったものの、王の逆鱗に触れてチャグムは少ない編成で加勢する船に乗る羽目になってしまった。

今回の援軍の船団を指揮するハルスアン・トーサ海軍大提督はチャグムの母方の祖父で、人望も厚い人だった。
航海の中でチャグムに海に関するいろいろなことを教えていた。
タルシュ帝国の海軍と遭遇したときに、自分の孫であるチャグムや自分の部下たちを守る最善の策として捕虜になることを最初から考えていたようだ。

国王の楯、『狩人』が機会をみてチャグム暗殺を命令されていたようで、『狩人』たちもチャグムと行動を共にしていたので、チャグムをそれから守るためには、これが最善策だったのだ。

しかし、ハルスアン・トーサ海軍大提督は武人の常として、自分の艦と共に身を沈める覚悟をしていた。

タルシュ帝国側のヒュウゴは元々ヨゴ皇国の出で、タルシュ帝国に侵略されてからはタルシュ帝国のヨゴ枝国の人間である。
チャグムに新ヨゴ皇国の帝にになって欲しいと思っており、チャグムにいろいろと便宜を図ってくれてはいる。
ただ、その真意は不明で謎の人物ではある。

チャグムたちを捕らえた船はタルシュ帝国直属の持ち船ではなく、ラッシャローの娘・セナの持ち船だ。
ラッシャローの娘・セナはタルシュ帝国のために自分の船を動かしているではなく、ただ、金のためにの仕事を受けているだけだと 公言している娘だ。
チャグムもセナもお互いに好感を抱いている。

各地を回りながらタルシュ帝国に入いる予定だったが、いくつかの予定地を回りヨゴ枝国を見て回る直前に、(ヒュウゴの意志に反して)ヨゴ枝国の港でタルシュ帝国の兵に身柄を確保されてしまう。
いよいよ、タルシュ帝国の王子との対面、対決といってもいいだろう。

タルシュのラウル王子と対面し、ラウル王子に気に入られたチャグムで、ラウル王子から「おまえを新ヨゴ枝国の帝にしてやる」といわれる。

ラウル王子から「自分の弟を殺せ」といわれたときに、「帝位は弟に渡します」と返答している。
そのため、たたみ込むようにラウル王子から「おまえは、帝位が欲しくないのか」と訊かれたときに「ほしいと思ったことは、一度もありません」と更に返答したときのラウル王子の『信じられない、こいつは何を考えているのだ?」という驚きの顔を見てみたいと思った。

絶対的に勝ち目のない状態なのだけれども、この状態でもひとことひとことに最善を尽くそうというチャグムの姿勢が見事に表現されているこのシーンが好きだ。

ラウル王子の意志でチャグムを北に返すときに、その帰路の中でチャグムが考え出し実行したアイデアが素晴らしい。
ロタ王国を目指して無事チャグムは、そこまで泳ぎ着くことができるのか。

この巻はここで終わっていて、次の『天と地の守り人』三部作に続くのだが、何だか続きが楽しみである。
『小説は文庫で読もう』という私のポリシーが、再び揺らぎそうである。
偕成社から『天と地の守り人』三部作が刊行されているというチラシが入っていて、何だかそれを読みたくなっている。

『天と地の守り人(第1部)』 上橋菜穂子・著 『天と地の守り人(第1部)』 上橋菜穂子・著

『天と地の守り人(第2部)』 上橋菜穂子・著 『天と地の守り人(第2部)』 上橋菜穂子・著

『天と地の守り人(第3部)』 上橋菜穂子・著 『天と地の守り人(第3部)』 上橋菜穂子・著



#情報科教員MTの読書記録・・・・2010-08-12から2010-08-13
                      2日で1回読み終えた。


2010年08月12日

アイリーン・フェットマンについて

10年振りに再会したアイリーン・フェットマンの作品。

窓辺の風景。
外の海。
決して揺れているわけではないけれど、柔らかい風を感じさせるようなレースのカーテン。
家の中は何ともいえぬ暖かいイメージ。

じっと見つめているだけで、どの作品をとっても癒されること請け合いなのだ。

版画で30万円くらい、原画(油彩)だと100万から200万円くらいなので私のポケットマネーではちょっと手が出ないが、家の中にどうしても飾りたい作品である。

原画は無理だが版画の方ならば何年後かには買えるかも知れない。
そんなことを夢見ながら、10年前からそう思っているアイリーン・フェットマンの作品(ただし、10年前は原画で30万円くらいだった)に今回の軽井沢旅行で今年再会した。

そして、今、再び、何年後かには買おうと思っている。

『アイリーン・フェットマン 写真』などで、ググってみて検索されたブログ記事などへのリンクを張っておく。

どのブログオーナーの方も、私と同じようにアイリーン・フェットマンの作品に癒されて、自分の家に飾ろうと思っている(もしくは飾った)方たちばかりだ。

http://marubiz.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/post-5526.html
http://marubiz.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/post-f6ea.html

http://blog.livedoor.jp/w_j_k0053/archives/65192111.html

http://mintfize.blog76.fc2.com/blog-entry-10.html

http://isshin.blog.ocn.ne.jp/kankan/2007/09/__3283.html

http://blog.yahoo.co.jp/root_yuki/13079626.html


#情報科教員MTのつぶやき・・・・
 それぞれの方の記事を読んでみると、大いに共感でき
 てしまう自分がいた。



will_pwr at 23:16|Permalinkコミュニケーション 

2010年08月11日

『神の守り人(下)帰還編』を読了!!

上橋菜穂子氏の『神の守り人(下)帰還編』を読み終えた。

『神の守り人(下)帰還編』 上橋菜穂子・著 『神の守り人(下)帰還編』 上橋菜穂子・著

アスラを伴うバルサに守られながらロタ王国を目指すナカの隊商。
3日間も続く吹雪の中で休むことになったロタの牧夫の小屋。
ここでオオカミの群れに襲われることになるのだが、絶体絶命のピンチを救ったのはタルマハヤを乗せたアスラだった。
ことが終わるとタルマハヤはノユーク(ナユグ)の流れの中に消えていく。

アスラは困ったときに神様にお願いするという気持ちだけだったが、バルサはこれをよいことだとは受け止めない。

(命を助けるだけでは、この子は救えない)

というバルサのこころの中でのつぶやきが私たちのこころを揺さぶる。

「強くなっても、わたしは、救われはしなかったよ、アスラ」

「そなんものにならないでおくれ、アスラ。狼を殺したときのあんたの顔は、とても恐ろしかったよ」

アスラに向かってつぶやいたバルサのことばはアスラのこころにしっかりと根付いたことだろう。

このあと、イアヌというタルの民の女(シハナの息の掛かった女)にだまされて罠にはまってしまう。

アスラと別れ別れになってしまうバルサ。

シハナはイーハンに王位について欲しいと思っていて、アスラをその武器に使おうと考えていたのだ。

イーハンは王の弟だけあって、その野望にはこころが揺れるだけで、決して動くことはなかった。
自らアスラに会って、タルの民も幸せになる国になることを誓う。

シハナの思惑で建国の儀を見せられるチキサとアスラ。
タルの民を辱めることが多い儀式である。
そして王弟・イーハンが供物をアファール神に捧げる儀式のときにイアヌが躍り出てタルマハヤはアファール神の鬼子ではないと叫び出す。
これもシハナの計画通りだ。

この様子を見ていたアスラはイアヌが殺されることを恐れ、その身にタルマハヤが宿り始める。

アスラのタルマハヤになりたくないというこころと、タルマハヤの残虐な存在との戦い。
騒然となるジタンの祭儀場。
チキサ、タンダ、バルサ、そしてアスラ自身がタルマハヤにはなりたくないというこころがタルマハヤを封じ込める。

終わりはアスラが眠りについているところで終わっている。
このあと、アスラが目覚めるか、このままの状態の方がよいと判断するのはアスラのこころ次第である。

優しい兄・チキサが待っているので、私はこころ安らぐ方を望んでいる。



#情報科教員MTの読書記録・・・・2010-08-10から2010-08-11
                      2日で1回読み終えた。



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2010年08月09日

『神の守り人(上)来訪編』を読了!!

上橋菜穂子氏の『神の守り人(上)来訪編』を読み終えた。

『神の守り人(上)来訪編』 上橋菜穂子・著 『神の守り人(上)来訪編』 上橋菜穂子・著

ロタ王国、シンタダン牢城にて前代未聞の大殺戮が起こる。
原因が特定できないような不審な出来事だ。

チキサとアスラ、そしてその母であるトリーシア。
トリーシアは禁域と呼ばれる入ってはならない聖域に入ってしまいシンタダン牢城で処刑されてしまう。
チキサとアスラが『青い手』と呼ばれる人買いの手から救ったことを切っ掛けに二人に拘わることになる。

畏ろしき神と呼ばれているタルハマヤ。
恵みをもたらす神、アファールの鬼子と呼ばれている神である。

アスラはそのタルハマヤを宿すサーダ・タルハマヤ(神と一つになりしもの)である。
ロタ王・ヨーサムとその弟、イーサム。
ロタ王・ヨーサムは名君と呼ばれているが、体調に不安を感じるようになってきた。
兄・ヨーサムを絶対的に慕っているイーサム。
イーサムは過去にトリーシアを見初めたことがあるのだが、タルの民(陰の民)であるトリーシアと王族であるイーサムの間には昔からの定めで結婚はできなかった。

『カシャル(猟犬)』と呼ばれる王直属の探索機関。
カシャル(猟犬)のスファル、シハナ、マクルは王家の危機を取り除くべくアスラを追う。
最初は同じ目的で動いていたスファルとシハナだが、シハナには別の思惑があって父であるスファルと袂を分かつことになる。

タンダとチキサはシハナに捕らえられてしまい、バルサたちと別れてしまう。
バルサとアスラは、タンダとチキサを心配しながらも新ヨゴ皇国の四路街まで逃げていた。
ここで知り合いのマーサにアスラを託す話もでていたのだが、再びジタンを目指してロタ王国まで行かなければならなくなる。
用心棒の口を探し、ナカという人の隊商の用心棒となりジタンを目指すところで上巻の来訪編は終わっている。
下巻の帰還編が楽しみになってきた。


#情報科教員MTの読書記録・・・・2010-08-05から2010-08-09
                      5日で1回読み終えた。



2010年08月08日

今日はFacebook

昨日は旅行明けという状況で、デジハリの研修に出かけた。

そして、今日は一日中フリーだったので、表題のとおり『今日はFacebook』の勉強をすることにした。
題材は、つい最近行った『軽井沢旅行記』である。

ブログ版の旅行記は後日、ゆっくり作るとして、Facebookでそれをやってみようという試みである。

『Me2.0』 ダン・ショーベル・著 土井英司・監修 『Me2.0』 ダン・ショーベル・著 土井英司・監修

土井英司氏が監修された『Me2.0』を読むか読まないかのタイミングでFacebookには加入していたのだが、ブログはライブドアのこのサービスを使っているし、ツイッター的な機能はツイッターで行えばよいし、個人情報をのべつ幕なしに公開するわけにも行かないということで今ひとつどのように使うか戸惑っていた。

結果として『Me2.0』の読書記録も書かず仕舞いになっている。

一応、少しはFacebookを使い込んでから読書記録を書きたいと考えていたからである。

ということで、少しでもその機能把握に努めようと今日は1日かけてブログ的な記事をノートという機能で作ってみた。

一応、ノート部分は公開設定にしたのだけれど、今、プレビューで確認してみたところ、Facebookにログインしていないと表示できない模様。

もう少し確認してから、URLを公開してみようと思っている。



2010年08月07日

今日はデジハリ

3日間の家族旅行の翌日にあたる今日はデジハリにて研修である。

9時45分集合、10時開始という遅めの開始時刻だったので、比較的に楽な形でデジハリに向かうことができた。
アドビのイラストレータとフォトショップの初心者講習会というのが本日の内容。
他のグラフィックソフトは頻繁に使用しているが、アドビ製品は今回が初めての体験である。
一通りのものをそろえるとなると結構な出費になるので個人的には持っていないのである(今年、息子がデザイン系の学校に入ったので、アドビ製品はじめ、CAD系のソフトなども息子用に購入したが、ハードウェア代よりも遙かにソフトウェア代の方が掛かっている)。

いくつかの課題の中で、最後の課題の最終段階でハングアップしてしまい慌てた。
ハングアップしてしまうとどうにもならず、悔しい思いをした。

講師の栗谷先生のも、その習中に別のタイミングだがハングアップ。
進度のこともあり、少々困っていらした。

今回の研修で作成した課題データはUSBメモリ等で持ち帰りできたのだが、USBメモリを挿してその準備をしている間に今度はハードウェアがハングアップしてしまった。
結局、データの持ち帰りができず仕舞いだった。

実習そのものに関しては、多くの学習事項にはついて行けたが、ベジェ曲線を描くのが今ひとつ慣れずに苦労した。

画像の合成実習での色調の調整などは参考になった。

後日、自宅にて再度実習してみようと思っている。



2010年08月04日

『クジラの彼』を読了!!

有川浩氏の『クジラの彼』を読み終えた。

『クジラの彼』 有川浩・著 『クジラの彼』 有川浩・著

『レインツリーの国』を読んで以来、有川浩作品を集めて読んでみようと思っている。
そんな有川浩作品の中で、私にとっては2作目にあたるもの。

「『クジラの彼』ってなに」と思って手にとって、裏表紙の内容紹介を眺めてみると『クジラ』は潜水艦のことだということがわかった。
『クジラ』に乗っている自衛隊員とその彼女の恋のものがたり。

『レインツリーの国』のように連続した一つのものがたりと思っていたが、じっくり読んでみると短編集であることがわかる。

クジラの彼
ロールアウト
国防レンアイ
有能な彼女
脱柵エレジー
ファイターパイロットの君

どれも素敵なはなしなのだが、まずは表題作『クジラの彼』。

「元気ですか?浮上したら漁火がきれいだったので送ります。春はまだ遠いですが風邪など引かないように気をつけて。」

という短いメールからはなしが始まって、これだけで3ページ使っている。
メールの送り主は海上自衛隊員で潜水艦乗りの冬原春彦(ふゆはらはるひこ)で、受け手はその恋人、中峯聡子(なかみねさとこ)。
潜水艦乗りのため、なかなか連絡は取れないのだが、2ヶ月振り、3ヶ月振りというメールなのにこんな感じの短いメールしか来ず、それを待つ身の女性の切なさが淡々と語られていて、つかみは十分である。

馴れ初めは合コン。
普通の合コンと違うのは男たちは全て自衛隊員だということだけ。

冬原春彦はその容姿と如才ない対応力が買われ、この合コンの場を盛り上げるだけにかり出されている男だ。
その冬原が、中峯聡子が何気なくいった「潜る」ということばに琴線を振るわされた。
一般人の女性は潜水艦を「潜る」という人もいるが、「沈む」といういう人もいて、沈むということは潜水艦乗りにとって撃沈を意味するので許し難い表現なのだ。
それで、中峯聡子が何気なくいった「潜る」という表現にグッときてしまったわけである。
潜水艦をクジラと称したこともその切っ掛けになった。

私はある程度歳を取ってしまっている男だから、自衛隊員ではない人間でも「潜水艦は潜るもの」で「沈むものではない」という感じは十分に理解できるが、若い女性の中にはその辺の語感の違いを理解できないひとも結構いるのだろう。

『きりしお』という潜水艦の事故が語られて、(合コンを企画した女性側の)友人の叔父が艦長とし乗船していたとして聡子のところに連絡があり。冬原春彦の乗っている潜水艦の名前が分かり、心配な状態が続く。

事故から連絡が付かない日々が続き、切ない状況が続く。
その間に社内の若手重役が聡子に絡んで来る。

結果は、私の大好きなハッピーエンド。


解説によると『クジラの彼』と『有能な彼女』はそれぞれ『海の底』の前日譚、と後日譚、更に『ファイターパイロットの君』は『空の中』の後日譚だという。
自衛隊三部作と呼ばれている『空の中』、『海の底』、『塩の街』はまだ読んでいないけども、『クジラの彼』を読んでしまった私は是非とも三部作を読みたいと思った。


#情報科教員MTの読書記録・・・・2010-08-03から2010-08-04
                      2日で1回読み終えた。



2010年08月03日

今日は日直

今日は日直の日。

いつもは、授業以外ではサーバ室にこもって作業をしていることが多いのだが、今日は職員室の自分の机に張り付いて仕事。

10時と16時に2回ほど校内巡視。
日直日誌の記載、その他日直としての応対など、日直通常業務を無事終了し帰宅した。

#情報科教員MTのつぶやき・・・明日から数日、1回目の夏休みとなる。




2010年08月02日

『女たちは二度遊ぶ』を読了!!

吉田修一氏の『女たちは二度遊ぶ』を読み終えた。

『女たちは二度遊ぶ』 吉田修一・著 『女たちは二度遊ぶ』 吉田修一・著(文庫版)

『女たちは二度遊ぶ』 吉田修一・著(DVD版) 『女たちは二度遊ぶ』 吉田修一・著(DVD版)

吉田修一氏の作品は『あなたと、どこかへ。』を読了!!以来のことである。

もっとも、この本は川上弘美氏の作品(『夜のドライブ』)と角田光代氏の作品(『時速四十キロで未来へ向かう』)が収録されていたので購入したものだったし、読書記録として残した作品は片岡義男氏の『遠い雷、赤い靴』だったから、ここで再度取り上げるのも場違いかも知れない。

しかし、今をときめく8人の作家たちがドライブ(日産のサイトに掲載されたものを文庫にしたものなので、全ての作品がドライブ)をテーマに扱っている短編集であり、どの作品も素晴らしいものだったことは確かである。

こちらの本に収録されていた吉田修一作品は『乙女座の夫、蠍座の妻』というタイトルのもので結婚して少し時が過ぎてしまった夫婦に子どもができたことを妻がクルマの中で伝えるものがたり。
道路を併走している若いカップルのクルマを自分たちの乗っているものと重ね合わせて、蠍座で少々マイペースすぎる妻が嬉しい報告をするシーンをとらえたもので、何だかほんわりとこころ温まる作品だった。

私にとって、そんな吉田修一氏の2作目にあたる作品がこの『女は二度遊ぶ』である。

小雪さんや相武紗季さん、優香さん、水川あさみさん、そして小説家役のユースケ・サンタマリアさんの写真が並べられた装幀と『女たちは二度遊ぶ』というタイトルに惹かれて購入したもの。

どしゃぶりの女
殺したい女
自己破産の女
泣かない女
平日公休の女
公衆電話の女
十一人目の女
夢の女
CMの女
ゴシップ記事の女
最初の妻


このうちの5作がbeeTVというサービスでドラマ化され、それがDVDになっているらしい。
原作の方ではそれぞれのものがたりが別のおはなしとして述べられているが、ドラマではこの作品を書いている作家としてユースケ・サンタマリアさんの役があるということなのだろうか、私はドラマの方は見ていないので分からない。

小説を読んだ中で、特に印象深かったのは『どしゃぶりの女』、『夢の女』、『CMの女』、『最初の妻』などというところだろう。

特に『CMの女』はバイト先で知り合った女性がタレントを目指していて、たった一度だけCMに出演するのだが、その後、TVの世界からは消えていくという切ないおはなし。
最後の『最初の妻』という小説も、中学生の淡い恋ごころを書いたもので、隣町まで二人で出かけるおはなし。
デートの中で、「もし、二人が結婚したら、どういうところに住むことになるのか探してみない」とアパートを探してみることなどもしている。
二人だけのデートの後、その彼女は2週間後に転校してしまうというもの。
その移転先に驚くという展開が見事。

その他の作品も映像でも見てみたい気がしている。


#情報科教員MTの読書記録・・・・2010-08-01から2010-08-02
                       薄い本だけれども2日で1
                       回読み終えた。




2010年08月01日

7月中に読んだ本たち

7月中に読んだ本たちを一覧してみた。

『問題解決の基本がわかる本』を読了!!(2010-07-03)
『若き数学者のアメリカ』を読了!!(2010-07-07)
『精霊の守り人』を読了!!(2010-07-10)
『闇の守り人』を読了!!(2010-07-15)
『夢の守り人』を読了!!(2010-07-18)
『レインツリーの国』を読了!!(2010-07-19)
『虚空の旅人』を読了!!(2010-07-23)
『MCAS Excel 2007完全マスターI&II 公認テキスト』を読了!!−MOS2007(EXCEL)に合格!!−(2010-07-25)
『蛇行する川のほとり』を読了!!(2010-07-28)

今月はMCAS2007(Excel)の受験準備があったので、それに時間が費やされることが多くブログ記事の更新は滞っている。
そのため、読んだだけになっている本が多い。

一応、10冊読んだことにはなっているが、リンクを辿って記事か表示されないものはまだ下書き段階になっているものである。
近いうちに公開したいとは思う。




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MT
杉並区にある文化女子大学附属杉並中学校・高等学校で情報科教員をしていた津久井 大(まさる)と申します。
2019年3月に定年後、1年間雇用延長で働き、2020年4月から完全にリタイアしました。

従って正確には『元・情報科教員MTのBlog』ということになりますが、タイトルはこのままにしてあります。

元々は理科教員で、暫く理科と情報科の兼任をしていましたが、教育制度に則った情報科ができた2003年に情報科のみを教えることになりました。
my_twitter
@mtsinfodl