2013年07月11日

『赤毛のアン』を読了!!

普段、このブログでは『だ・である調』で文を書いている。
開設当時は『です・ます調』で書いていたのだが、個人的には、『だ・である調』の方が簡潔に表現できるので好きなのである。
とうことで、現在は『だ・である調』で記事投稿している。

以下の文にあるように、この投稿は中学校・図書委員会の生徒たちが作成し夏休み前に全生徒に配布した『文大杉並 夏の26冊』というパンフレットに寄稿したものである。
『文大杉並 夏の26冊』は中学校の1年生から3年生までの全26クラスの各図書委員がおすすめの1冊を紹介したものである。

ここでは、その記事をコピー・アンド・ペーストして投稿することにした。
従って、いつものの文体ではなく、『です・ます調』になっている。
こういう形での公開では、だいたい学期に1回程度しか紹介できないと思われるので、もし、何か別の本を読んだ場合には、ここにも投稿しておこうと思っている。
そのため、実際の公開はこちらの方が早いものがあるかもしれない。

では、終業式の日に配布した『文大杉並 夏の26冊』の中から、私が寄稿した文を転載する。
パンフレットに寄稿したものは、紙面の都合で書けなかったが、『ラブロマンス』としての位置づけもあるので、女子向けの本として今でも十分に楽しめるものだと思う。

『赤毛のアン』 モンゴメリ・著 『赤毛のアン』 モンゴメリ・著


#情報科教員MTの読書記録・・・・2013-07-01から2013-07-11
                     11日で1回読み終えた(随分
                     ゆっくりペースであった)。

#実投稿時間は2013-08-01 14:15ころである。


−−−−

<<赤毛のアンを読んでみた>>

 中学校の図書委員会が頑張っていて、夏休みに読んで貰うための『お勧め本紹介の小冊子』を作っています。図書委員会担当の一人としてそれに便乗し、一文をお贈りしたいと思います。実はここのところで『赤毛のアン』を読んでいるのです。本好きではありますが私は男性なので、この50数年間、『赤毛のアン』は読んだこともありませんでした。

今年度は中学3年生の副担任になったので、カナダ語学研修の引率のお仕事があり、それがきっかけとなってカナダゆかりの作家やカナダに関する本を読んでみようと思ったわけです。その第一弾が『赤毛のアン』。
別の作品(例えば、アリス・マンローなど)も候補にはあったのですが、対象が中学生ということで、第一弾として、まずは『赤毛のアン』を選んだのです。

 私が読んだのは新潮文庫版のもので、村岡花子という方が翻訳されたものです。
中学3年生の教室にある『学級文庫』には、同じ著者による小中学生向けの、青い鳥文庫版『赤毛のアン』がありますので、興味を持った人は読んでみて下さい。
 プリンスエドワード島のアヴォンリーというところに住むマシュウ(このとき既に60歳とのこと)とマリラは兄妹で、自分たちの生活のお手伝いをしてくれる『男の子』を引き取って一緒に暮らすことを希望していたのですが、そこに現れたのが『赤毛のアン』こと、アン・シャーリー。
男の子が来るはずだったのが、手違いで女の子になってしまったというところからものがたりがはじまります。

 マシュウがアンを気に入って自分たちの住まいである『グリンゲイブルズ(緑の切妻屋根:写真はそのモデルとのこと)』に連れてきて、マシュウ、マリラとアン、3人の生活が始まります。この三人の生活が素朴の中にも生き生きとしていて実にいいんです。

Anne_of_Green_Gables_home1 Copyright(c) 2005.10
norito satoh from Wikipedia






 『妄想癖』というと言葉が悪いですが、アンは実に想像力豊かな少女なのです。
『歓喜の白路』、『輝く湖水』、『ウィローミア』、『恋人の小径(こみち)』、『すみれの谷』、『樺の道』、『妖精の泉』、『お化けの森』など、気に入ったところのちょっとした風景や場所に名前をつけ、ロマンチックな輝きを持たせてしまうという天才でした。  

 最初の巻である『赤毛のアン』には、11歳で引き取られてクィーン学院を卒業するまでの5年間が描かれています。この間に、マリラが大切にしていた紫水晶のブローチ紛失事件があったり、友人のダイアナに間違ってワインを飲ませてしまって酔わせてしまったり、咽頭炎にかかって瀕死の状態のミニー・メイという三歳児を吐根で処置して適切に直してしまったりというおはなしが続きます。残念なことにこの巻の最後でマシュウは亡くなってしまいますが、読んでみると、全編を通して、ゆっくりした口調でマシュウが「そうさな、よくわからんな」という感じの言葉を発するところが随所にあります。無口なマシュウですがその言葉には包容力たっぷりの雰囲気があってとても素敵です。

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MT
杉並区にある文化女子大学附属杉並中学校・高等学校で情報科教員をしていた津久井 大(まさる)と申します。
2019年3月に定年後、1年間雇用延長で働き、2020年4月から完全にリタイアしました。

従って正確には『元・情報科教員MTのBlog』ということになりますが、タイトルはこのままにしてあります。

元々は理科教員で、暫く理科と情報科の兼任をしていましたが、教育制度に則った情報科ができた2003年に情報科のみを教えることになりました。
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